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カテゴリ  くすみ
糖化反応(糖化)」は、アミノ酸と糖を加熱すると褐色(濃い茶色)の物質が生成する反応として、1912年にフランス人の「Louis Camille Maillard」によって発見されました。そのため、「糖化」は特に食品分野を中心に「メイラード反応」とも呼ばれています。

「糖化」は、食品の加熱による着色(変色)や、香りの変化、栄養価の低下に関わる反応であることから、糖化反応の発見以来、食品化学分野で注目されてきました。実際に、パンやフライドポテトの色をつける目的で砂糖が使われています。

また、「糖化」は人体内でも起こる反応であり、当初は健康への影響は軽微だと考えられていました。しかし、1960年代に生体内のタンパク質の糖化が注目され始めると、健康への影響は非常に重大であることが明らかになってきました。


糖化反応(糖化)


糖を付加する反応には、大きく2つあります。1つは、「酵素」の触媒作用によってタンパク質や脂質の特定の位置に糖分子が付加される、制御された「グリコシル化反応」です。もう1つは、酵素の作用無しでタンパク質や脂質などとランダムに糖分子が結合する「糖化反応(糖化)」です。

糖化」は、グルコース(ブドウ糖)やフルクトース(果糖)、ガラクトースなどの糖分子が、酵素の作用無しでタンパク質や脂質などとの結合を起点にして起こる一連の化学反応です。

糖化は可逆的な初期反応と、不可逆的な後期反応とに分けられ、最終的には「AGEs(エージス)」と呼ばれる褐色(濃い茶色)の老化物質が生成されます。「AGEs」はAdvanced Glycation End Productsの略称であり、「終末糖化産物」とも呼ばれています。

糖化反応での生成物の中には反応性が高いものがあり、タンパク質分子などの働きが障害されるなど、糖化は老化現象に関与する重要な反応です。タンパク質は人体の構成成分の約15%を占め、人間はグルコース(ブドウ糖)を主なエネルギー源としていまるため、人体は糖化の影響を避けることはできません。正常な血糖値の人であっても、加齢に伴い糖化が進行します。


生体内での糖化反応


生体内の糖化反応では、様々な生体内タンパク質と余分な糖質とが体温で結合して、褐色(濃い茶色)のAGEs(終末糖化産物)が生成されます。AGEsはゆっくりと体内から排出され、AGEsの半減期は細胞の寿命の約2倍とも言われています。

例えば赤血球の寿命は約120日であり、糖化生成物の半減期は240日であるため、赤血球の糖化された「ヘモグロビンA1c(HbA1c)」の濃度は血糖値コントロールの指標として臨床応用されています。

糖尿病では、様々なタンパク質の糖化反応が糖尿病合併症の進展に関与することが分かっています。さらに、糖化反応は、動脈硬化症、心臓病、高血圧症、癌、網膜症、認知症、老化現象など、幅広い疾患に関連します。

AGEs(終末糖化産物)には、「糖化したタンパク質(AGE修飾タンパク)」を認識して結合する「AGE受容体」が存在します。AGE修飾タンパクとAGE受容体との結合が引き金となって、成長因子やサイトカイン(細胞から分泌される細胞間情報伝達物質)の産生など様々な細胞の反応を引き起こして、種々の疾患の発症に関与すると考えられています。


肌老化と糖化反応


皮膚深部の「真皮(しんぴ)」で糖化反応が起こって褐色のAGEsが蓄積すると、お肌は黄色味を帯びて「黄ぐすみ」となります。

AGEs(終末糖化産物)は分解されにくく、真皮のターンオーバー(新陳代謝)も遅いため、黄ぐすみはお肌に長く停滞しやすい傾向があります。


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お肌のシミやシワはないのに、年齢を重ねるごとにお肌の明るさや透明感が失われ、「以前より老けて見えるようになってきた」と感じられている方は多いのではないでしょうか。それは、お肌の「くすみ」が原因かもしれません。

お肌の色は、加齢とともに明るさや透明感が失われて黄色味が強くなる傾向があります。これが、いわゆるお肌の「黄ぐすみ」です。今回は、「黄ぐすみ」の原因として重要な「カルボニル化」についてお伝えします。


カルボニル化とは


「黄ぐすみ」を発生させる反応としては、「カルボニル化」と「糖化」が重要です。

カルボニル化」とは、体内のタンパク質と脂質の分解産物である「アルデヒド」が結合して、タンパク質を変性(劣化)させる反応です。

「黄ぐすみ」の発生において、カルボニル化が大きな要因の1つであることが、化粧品メーカーの資生堂と防衛医科大皮膚科などの産学共同研究によって明らかにされました。さらに、カルボニル化で変性したタンパク質は40代以降に多くなることも明らかになっています。

私たちの体内では、紫外線、喫煙、飲酒などによって常に「活性酸素」が発生しています。活性酸素によって脂質が酸化されると、脂質の分解産物として「アルデヒド」(アルデヒド基をもつ化合物の総称)が発生します。このアルデヒドとタンパク質の反応が「カルボニル化」であり、タンパク質が変性すると「終末過酸化産物(ALEs)」が生成されます。

糖化やカルボニル化で変性したタンパク質は黄色〜褐色であり、皮膚の「真皮層」に蓄積してお肌は黄色っぽく染まり、「黄ぐすみ」が発生します。また、詳しい原因は分かっていませんが、カルボニル化は糖化よりも強い黄色を呈すると言われています。

「黄ぐすみ」のあるお肌は活性酸素を生成しやすいためにメラニン色素も生成しやすく、日焼けするとシミができやすい傾向があるために紫外線対策も重要です。表皮にメラニン色素が多く存在すると、「黄ぐすみ」の黄色は強くなると言われます。また、カルボニル化は表皮内でも起こっていると言われています。


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お肌の「くすみ」は、女性のお肌の悩みの上位に常にランクインしています。特に20代~30代の女性にとっては、お肌のシミ以上に深刻な肌トラブルとして認識される傾向にあります。

くすみには、紫外線、血行不良、摩擦、肌乾燥、肌荒れ、角質層の肥厚化、ストレス、食習慣の乱れなど、複数の要因が影響していると考えられています。そのため、多くの女性は、自分のイメージによるくすみの原因に対して、なんとなく自己流の「くすみ対策」を取っているのが実情でしょう。

今回は、はっきりとした大きな「シミ」はないのに、なんとなく茶色いくすみが感じられる「茶ぐすみ」のくすみの原因として、「メラニンむら」についてお伝えします。


メラニンむら


「資生堂」の長年の美白研究の結果、明確なシミはないのに「くすみ」が感じられる肌の内部には、点在する微少なメラニン色素の塊が増加していることが示されました。この状態を資生堂では「微細メラニンムラ」と呼んでいます。

その「微細メラニンムラ」の原因として、「茶ぐすみ」の見られる肌では、メラニン色素の素となる「チロシン」を黒化させる酵素である「チロシナーゼ」の活性が増大していることが挙げられます。過剰なメラニンが生成される過程の始まりは、チロシナーゼがチロシンに作用することです。

そのため、「茶ぐすみ」を抑える対策の1つとして、酵素チロシナーゼの活性の抑制が注目されています。


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